ものが売れる仕組みを知ることで、ムダ使いを減らし、自分の商売にもいかせる。
節約力や浪費抑制力を高めつつ、稼ぐ力もあげることができます。
以前読んだマーケティングの本が良かったので、セールス系の本も読んでみました。
‥といっても営業(セールス)の本を読むのは2回目です。
おもに、この本に書かれているのは、
・商品ではなく「自分」を売る
・自分の欲求に忠実になれ
・顧客とは末永いお付き合いを
・1人は250人分
・リスクを取らなければ、リターンはない
・自分の頭で考える
著者のジラード氏は車のセールスマンですが、業種問わずもの・サービスを売っているひとなら役立つ知識だと思います。
以前読んだ「営業の神様」のムダ話(武勇伝?)や小説調を削ぎおとし、ものを売るのに必要な部分のみを抜粋した書籍です。
著者:ジョー・ジラード+スタンリー・H・ブラウン
訳:石原薫
‥となっています。
(スタンリー氏の名前が書籍内に出てこなかったんですが、ジラード氏の話を編集したんでしょうかね?)
特に参考になった部分を書いていきます。
商品ではなく「自分」を売る重要性
美容室に行ったら、スタイリストさんを指名しますか?
指名料が別途かかるお店が多い中、なぜ指名するのでしょうか?
・腕がいい
・自分の好みの髪型をわかっている
・話やすい
・親身になってくれる
‥のような色々な理由があると思います。
美容師の場合、腕がいい=商品がよいということになります。
ですが、よい商品という以外の部分でも指名される理由が上がっていますね。
自分の自慢話ばかりしているスタイリストさんだったらどうでしょうか?
お客さんにとって自分が居心地のよい存在になること=商品ではなく自分を売ることが重要とされています。
お金を使うことは、痛みを伴う
ほとんどは労働者階級で、一生懸命働いてお金を稼いでる。
そのほとんどの人は、お金を払えば、他に欲しい物や必要なものを諦めなければならない。
セールスマンが自分の財布を狙っている、もしくはそう思い込んでいる。
買いたいものを正当な値段では手に入れることができないと、誰もが思い込んでいる。だから怖い。
セールスをする人は、ここを理解しましょうと書かれています。
しかし、
セールスマンは、冷やかし客を相手にするのは時間のムダだと考えている。
(※後述:時間や金をかけなければ、リターンはない)
じゃあ、どうすればいいのか?
お互いにメリットを持たせること。
顧客が求めていた品を納得のいく価格で買って帰ってもらい、友人や親戚や同僚に買うなら、この人から買うといいよ!と言ってもらう。
ほしい商品で顧客は満足し、セールスマンも口コミを広げてもらい、売上をアップさせることができる。
これなら、みんな幸せですよね(^^)
1人に嫌われたら250人に嫌われる
お客さん1人1人を大切にすること。
一般人ひとりには、約250人の知り合いがいると書かれています。
(書籍では、葬儀や結婚式の参列者から数値を割り出しています)
だから1人に嫌われたら、約250人の悪評が立つということ。
客商売している人だったら最悪な状態ですよね(^^;)
逆に考えて、1人に好かれたら約250人に良い口コミが広がるということ。
だからたとえ、どんなお客さんであっても大切にすること、自分の感情に振り回されてはいけないと書かれています。
嫌われるビジネス系アカウントの話↓
他には、セールスマンの職業は身近にいるひとに必ず伝えることと書かれています。
自分が何を売っているのか知らない人にも売れる可能性があるから。
顧客情報はこのように使われる!?
・家族構成
・年齢
・職業
・住んでいる地域
・困っていること
このような顧客情報を持っていれば、セールスに役立てることができると言われています。
例えば、
顧客の子供が大学卒業間近だったら、卒業祝いの品物(腕時計やスーツなど)を売り込むことができる。
ダイレクトメールやチラシでも効果がありそうですよね(^^)
(不謹慎ですが‥)顧客が交通事故をおこし、車が大破したら替えが必要になり、車を売り込むことができる。
ジラード氏は保険が下りるから支払いは大丈夫だろう‥なども判断するそうです。
時間や金を使わなければリターンはない
ジラード氏は長い種まき(時間やポケットマネーを使う)をして、売上アップさせているそうです。
①顧客に手紙を出す
②人を雇って、自分の得意なことに集中する
③顧客を使って、顧客を得る
ジラード氏は経営者じゃないのに、ポケットマネーを使って営業成績をさらに上げています。
時間やポケットマネーを使う→投資
開封率を上げるために(自腹で)オリジナルの封筒を使い、顧客に手紙を出す。
事務作業や電話対応などは人にやってもらい、自分は売上アップに重要な対面営業に集中する。
顧客に車を買ってくれる人を紹介してもらい、紹介料を払う。
みなさんは、ここまでリスクを取れますか?(^^;)
利益がたくさん出ている状態で手が回らなくなってきた‥というならまだしも、不確かなリターンでは私もできないかも‥(^^;)
セールスの鉄則5つ
・嘘をつかない
・身なりに気をつける
・買うものはセールスマンが判断する
・主役はお客さん
・買ってもらった後は要注意
<嘘をつかない>
たとえば、新車は割引されるのが普通だそうです。
顧客がぼったくり価格(もしくは定価)でセールスマンから新車を買わされ、顧客が友人にその新車を自慢したらどうでしょうか?
友人に「もっと安く買える店があったのに」と言われたらどうでしょうか?
「教えてくれればよかったのに!」「自分の調査不足‥( ;∀;)」‥と思うと同時に、セールスマン(店)に対して「騙された!」と思うかもしれません。
前述した250人の法則から、
悪評が立つ原因となる、あとでバレるような嘘は絶対つかない方がよいとされています。
<身なりに気を付ける>
セールスマンはできるだけ、自分が売っている相手と同じような身なりをするべきと言われています。
例えば、
お客さんは労働者階級(一般人)でノーブランド物の服装をしている人が多いなら、セールスマンもそれに合わせる。
ブランド物をギラギラと全身に身につけているはNG。
もし一般のお客さんがブランド物をギラギラつけたセールスマンに売り込みされたら、「腕のよいセールスマンなんだろうなぁ‥」と思うかもしれません。
しかし「自分からも儲けるつもりなんだろうか?搾り取る気なのだろうか?」という不信感を抱かれかねません。
<買うものはセールスマンが判断>
例えば、
家電に疎いお客さんが冷蔵庫を買いたいとき、なにを買えばいいのか迷いますよね。
その場合は、商品知識豊富な店員(セールスマン)にアドバイスをもらうと思います。
もし、事前にお客さんが冷蔵庫のことを下調べしていた場合でも、お客さんの言うことに惑わされず、本人にとって何が一番いいかを店員が見極めることが大事とされています。
5人家族なのに小さい冷蔵庫を買わせてはいけないし、自炊しない人に最新式の冷蔵庫はいらない。
<主役はお客さん>
セールスの基本は、できるだけお客さんにしゃべらせる事とされています。
沈黙をわざと作り出す。
沈黙は誰もが嫌う、すぐに抜け出したいと思う。沈黙に耐えられなくなってお客さんから話出せばいいと書かれています。
セールスマンはそれを見たり聞いたりして、お客さんに合わせる。
ただし、相手が不安や恐れを抱いているときは、こちらから質問をすること。
あくまで主役はお客さんです。
<買ってもらった後は要注意>
客のフォローアップや次の販売、紹介客を得るために、
客の満足度を持続させなければならない事をすっかり忘れてしまう売り手が多いと書かれています。
「営業の神様」や「マーケティング」書籍でも出てきましたが、新規顧客に商品を売るより既存顧客に売る方が簡単と言われています。
新規顧客と既存顧客、どちらのお客さんを大切にするべきでしょうか?
当然、既存のお客さんですよね。
お客さんの立場で身に覚えがある例かもしれませんが、このような対応はNG。
賃貸アパート設備の調子が悪くなり、管理会社に修理を頼むがなかなか直してくれない
↓
お客さんは管理会社の名前をおぼえて、2度とその管理会社が入っている物件には住まない。
あるセールスマンから買った商品の調子が悪くなり、クレームを出すが、キチンと対応してもらえない
↓
2度とその店や人には近づかないし、その商品自体も買わない。
まとめ:アフェリエイターにも役立つ書籍!
ジラード氏が新人セールスマンの頃にやった電話営業の話や○○な理由で名刺の名前まで改名するエピソードは驚きました。
自分のビジネスの為に、そこまでするのかと。
電話営業はTwitterの迷惑DM思い出すので、顧客の立場だったらやめてくれよー!と思いましたが‥(^^;)
なんとなく詐欺にも使える営業方法だと思いました。
アメリカだからできるのかもしれませんが、
会社に就職している状態で、売上には直接関係ない業務をしてもらうために、ポケットマネーから自分の助手を雇う。
そして、ポケットマネーを節税として使うのも賢い方法ですね。
セールスや節約の勉強をするなら「私に売れないモノはない!」オススメです。アフェリエイターさんも勉強になると思います。
「営業の神様」より読みやすいです(^^)
買い手側の視点でみる↓