売り上げが多く見込めるのは、どちらでしょうか?
A.大容量5GBです!
B.1000曲持ち歩ける!
正解がBです。
うちの両親もそうですが、デジタル知識が乏しい人に「大容量だよ!5GBだよ!」と言っても「どれくらいなの??」って言われて通じませんよね(^^;
それより、「1000曲も保存できるんだよ!」と言った方が、「えっ、すごい!そんなに!?」とスゴさが伝わります。
購入後のメリットをイメージしやすいですよね。
伝え方次第で、売り上げが10倍以上変わるキャッチコピー。
ブログ運営にも使える考え方だよねって事で、こちらの本を読みました。
著者の弓削徹さんは、「ノートパソコン」の名づけ親だそうですよ。
物・サービスを売りたい人向けの本ですが、ブログ運営(特にアフェリエイターさん)に役立つ部分が多い書籍だと感じました。
内容が‥
収益化を考えていないブログ(日記・雑記ブログ)向けではなく、中級者~上級者(お悩み解決・特化ブログ)向けで若干難しいなぁと思う部分もありました。
私は、商品のキャッチコピー=ブログのテーマ・記事タイトル・見出しと置き換えながら読んでいました。
SEOやSNSについても、少し触れられています。
この記事では、私が特に参考になった部分を抜粋しています。
・ターゲット絞り込むから刺さる
・売り手と買い手のズレ
・強い言葉は刺さる
・流し見メディアで読まれる方法
[outline]
メリットを明確にイメージさせる
物が売れない理由は、お客さんに買う理由が生まれていないからと書かれています。
なので、購入後のメリットを明確にイメージさせましょうという事です。
・便利さ、魅力を訴える
・魅力の先にある値打ち
商品、サービスの本当のウリをつかみ取って言葉にしましょう。
↓
ブログに置き換えると、
「記事を読んだ事によって、どう変わるのか?」という事を明確にイメージさせましょうと言う事ですね。
誰に・何を・どう言うか?
書籍で紹介されていた例で、
キャッチコピーを変えただけで、女性向けインソールの売り上げが14倍に上がったと書かれていました。
<変更前>
・重力を最大限に利用する。
・限界への挑戦が始まる。
キャッチコピーだけ読むと、スポーツ選手が使うインソールなの?って感じですね。
↓
<変更後>
・BMZインソールを使うと 疲れにくい、ころびにくい、姿勢がよくなる!
・立方骨で足アーチを守る特許インソール、BMZ。
こちらのキャッチコピーにした所、足の疲れや足腰にお悩みの中高年女性のお客さんがひっきりなしに来てくれたそうです。
「立ち仕事だから足が疲れるんですよ」「外反母趾にいいのはどれ?」など悩みを打ち明けてくれたと言います。
売上が変更前の15万円から212万円になったといいます。
[sitecard subtitle=関連記事 url=https://wakablog.conohawing.com/entry/ashi_mukumi target=]
かっこいい・洒落たキャッチコピーより、
ターゲットを絞って・ターゲットへメリットを・伝わりやすくしたから商品が売れたという事です。
特に重要なのが、「誰に・何を・どう言うか?」の「何を」の部分です。
商品を必要としてくれている人は誰なのか、その人に伝えるべき効果やメリットはなんなのか?
ターゲットわかりますか?
同じ商品でも、ある人にとってはどうでもよく、ある人ににとってはいくらでもいいから売ってください!となる。
さらに、同じ人であっても、時期によって欲しい度合いが違う。
↓
Twitterでもよく言われてたので、読んでてハッとしました。
ブログで考えると、あなたの当たり前は、他人の当たり前ではない。
自分が当たり前すぎて発言しない内容でも、他の人にとっては喉から手が出るほど欲しい情報だったりする。
例として・・
私の住んでいる札幌では、2月に雪まつりが開催されます。
本州や海外の方からも多くの観光客が来ていただけると思います。
雪の降らない地域では、真冬の北海道の注意すべき点など、わからない人が多いですよね。
ずっと北海道に住んでいる私からしたら、すべて当たり前の事なんですが・・
・歩幅を小さくしないと、滑って転ぶ
・雪で道幅が狭くなっているから、バス・車は渋滞の可能性が高い
・だから移動は、地下鉄がオススメ
・お店は、暖房がガンガン入っています
・だから暖かいコートと中に裏起毛のセーターがよい、重ね着は脱ぐの大変。
・滑り止めスパイク付の靴は、地下やお店の床で滑る
・手袋は絶対あった方がいい、しもやけになるし、手が動かなくなる。
ざっと出してみて、これだけ浮かびました。
考えれば、まだまだ出てきそうですが・・
こういう情報が欲しい人がいるから、自分にとって当たり前の事でも発言しましょうって事なんですよね。
プロのピアニストさん、サッカー全国大会出場選手が雑記ブログやっているのマジでもったいないよ!
その知識は誰かが欲しがっていますよ!
ターゲット絞り込むから刺さる
1割くらいにしか支持されない小さいニーズであっても、その1割に刺されば確実に売れる。
書籍ではセミナーを例に出しています。
1「売上拡大セミナー」✖
2「自動車ディーラー7つの販売戦術」◎
3「自動車ディーラーのTwitter活用術」△
1だと、なんの業界向けなのか分からないし、どんなノウハウが聞けるのか見当がつかず、参加者に響きません。
2くらいに絞り込むと、業界の対象者に「役に立ちそうだな」と感じてもらえます。
3はハマる人もいると思いますが、ピンポイントすぎて、参加者が少ないと予想されます。
門戸が広すぎたら反応が取れない、狭すぎたら市場性が見込めない。
本来買うべきでないお客さんに売りつけた場合、不満を抱かせる可能性もある。
これも、耳が痛い。私のブログにもそんな記事が沢山あると思うので・・(;’∀’)
例えば、ブログやネットに置き換えて・・
ブログ書くために、パソコンに長時間座っていると肩や首がコリますよね。
私もすごく凝っています。
肩こり改善したいけど、「マッサージ行く時間とお金がない!」とします。
自宅でできる肩こり改善運動なんてあるかな・・?とネット検索をかけてみる。
「肩こり 解消 運動」と検索しているのに「腰痛の解消方法」「人気のあるマッサージ店」が検索上位に出て来たらイラッとしますよね(笑)
あとは、「肩こり解消」で検索しているのに、「肩こりとは・・」から始まって、解消方法が書いていないサイトとか、文章が長すぎて、どこに解消方法が書いあるのか分からない記事とか。
売り手と買い手のズレ
「良いもの」より、「良さそうなもの」、「おいしいもの」より「おいしそうなもの」が売れる。
売り手が言いたい事と、買い手が知りたい事がズレている場合がある。
商品を開発する上で、あなたが苦労した点と、お客さんに喜ばれる点が同じであるとは限らない。
私も文章やイラストを書く時よくやってしまいます。
書いている時は、熱い気持ちで書いていて、この文章(イラスト)いい出来だぞ!と思っていても、後で振り返って読んでみるとサムい文章・ゴチャゴチャしているイラストになっていたりします(笑)
マンガでも、描き手と読み手のズレがあると言っていましたね。
作者はギャグ漫画のつもりで描いていても、バトル展開が熱い!と読者に支持されていたりします。逆もまた然り。
もう一つ、
読んでいて、そういえば私もそんな基準で選んでいたなぁと思った例です。
私立高校の本来のウリは、有名大学への入学者数など学力面のはず。
しかし、かわいいチェックの制服に変え、立地を都心の交通の便の良いところに移したら、入学者数が増えたそうです。そして偏差値も上がった。
学力も大事だけど、受ける本人からしたら通学時間や制服はもっと大事ですよね。
強い言葉は刺さる
記憶されて、売れるキャッチコピーには、強い言葉がある。
強い言葉とは、人の感情に引っかかる言葉。
逆に弱い言葉とは、常套句(じょうとうく)や正しいだけの言葉、波の立たない言葉。手アカのついた言葉です。
強い言葉を書くコツとして、当たり前の内容を強い言葉で書きなさいと著者は言っています。「小よく、大を制する」
例:魚介類の良さをアピールするとします。
「新鮮」「活きがいい」「旬の」「脂がのった」✖
↓
高知産のカツオにつけられたキャッチコピー
「漁師が釣って、漁師が焼いた」(明神水産)
職人気質な漁師が釣り上げたカツオ、魚を知り尽くしている漁師が焼いたなら絶対ウマいぞ!ってイメージになりますね。
強い言葉の例
Twitterやブログでも使えるし、面白いなぁと思った強い言葉の例です。
全部で31個あったんですが、
具体的な数字、オノマトペ、感情に触れる言葉、初耳の言葉など、ありきたりな言葉は除外しています。
・行動の矛盾をつく
・リズム感を出す
・ソンしたくないと思わせる
手軽さをアピール
誰しもお金を使わず、ラクして良い結果を出したいものです。私もです(笑)。
片手間で~、○○するだけで、1日〇分~するだけで儲かりますなど。
Twitterでよく見る詐欺系の文章ですね。
こんなに上手い話がありますよ、苦労せずにできますよと甘い言葉をささやくと人の目を惹きます。
本に載っていた例
・10秒チャージ(ウィダーinゼリー)
・聞き流す英会話教材(スピードラーニング)
行動の矛盾をつく
人は合理的に生きているのではなく、心理的なものも観察しないと間違えます。
そこを突いて再考を促す。
私は日常会話でも、よく使いますね。
本に載っていた例
・自動車は慎重に選ぶのに、自動車保険は?
・平和なんて、気づかないから平和。(アースミュージック&エコロジー)
リズム感を出す
文字を読んでもらう場合、リズム感のよいフレーズはスッと心に入ってきます。
私も小学生くらいの時に、よく口ずさんでいたCM(歌)があります。
ポケモンイマクニの歌です。
でんげきハリケーン!じたばたテレポート!・・アーボ、イーブイ、ウツドン、エレブー・・
今でも、すごく印象に残っています。
本に載っていた例(韻を踏む・七五調など)
・インテル、入ってる。(インテル)
・はやい、やすい、うまい(吉野家)
ソンしたくないと思わせる
一般的に、「おトクな話がありますよ」と言われるより、「あなたは今ソンしていますよ」と囁かれた方が強く反応してしまう。
そのような現象を「プロスペクト理論」と言います。
「A:100万円もらう」
「B:コインを投げて表なら200万円もらえる、裏なら0円」
この条件だと多くの人が「A」を選ぶ。
一方、200万円の借金がある状態で、
「A:無条件で借金を半分減額」
「B:コインを投げて表なら全額免除、裏なら変わらない」
今度は多くの人が「B」のギャンブルに走ってしまう。
利益は確実に選ぶくせに、ソン(借金)はなんとしてでも消したい。
それをキャッチコピーに利用する訳です。
本に載っていた例
・ポイントの有効期限が切れます
これ私もやっちゃうヤツです(;’∀’)
楽天スーパーポイントの期限が切れますと言われて、慌てて買い物した記憶があります。
アマゾンで2000円以上は送料無料ですが、2000円に満たない場合は皆さんも追加で何かポチってしまったりしてしまいますよね。
ダメなキャッチコピー
「遠い親戚型」という項目があり、あっ、これはブログでもやったらダメなやつだ!と思いました。
「あれも言いたい!」「これも言いたい!」「いや、これも重要!」
キャッチコピーが無駄に長くなるのはダメと言われています。
ブログだと、タイトルにキーワードを詰め込みすぎるな!とよく注意されていますね。
あれも・これもは一種の手抜きで、強力なウリはなく、自信のなさを告白しているようなものです。
短く絞り込んで、勝負する覚悟が必要。
それをしなければ、結局どのポイントが魅力となって商品が売れるのか分かりません。
人が一目で理解できる文字は13文字前後です。
「Yahoo!ニュース」も13文字で表示されていますね。
ブログで、キーワードを詰め込みすぎるとユーザーの利便性は下がってしまいます。
それだったら、キーワードごとに記事を分けてあげた方が、ユーザーにとって使いやすいサイトになります。
商品のライフサイクルを考慮する
豆知識。
発売後すぐ売れる商品は飽きられるの早く、売れるまで時間がかかった商品は市場から消えるのも遅い傾向があるそうです。
本では、アイドルグループAKB48が例として出されていました。
AKB48は売れるまでに時間がかかった分、今なお人気ですよね。
※現在は、乃木坂46や欅坂46に人気が移りつつもあります。
流し見メディアで読まれる方法
ウェブは、読むではなく「見る」「眺める」、拾い読みで伝わります。
・キーワードは左寄りを意識せよ
・悩みへの具体的な解決と共感が必要
こちらもブログでよく言われている事ですね。
読み進めてもらうためには、「つかみ(導入)」の部分で面白い!分かる!と共感してもらえなければ、続きを読んでもらえない。
グーグル検索で記事一覧タイトルが表示された時に、人は左側の数文字を流し見すると言われています。
なので、キーワードは左に詰めなさいとよく言われていますね。
語順がおかしいぞ・・と思うタイトルは、そういう事です。
私もよくやる手法ですが、タイトルに検索者が知りたい(だろうと思う)ことの答えを入れておく、というのがあります。
検索してくれた人が、この記事には自分の知りたい事が書いてある!と思ってくれて、クリック率が上がる効果を期待しています。
指名検索されることを意識する
この項目は、ちょっとしたSEO対策や特化ブログを構築する時の参考になります。
特定のブランド名やネーミングで検索される事を「指名検索」と言います。
お笑い芸人も、指名検索を利用しています。
・オリエンタルラジオ
・ウーマンラッシュアワー
・バイきんぐ
・NONSTYLE
上記のお笑いコンビの方もネットで検索した時に、結果結果0件だったもの、検索した時に一番上に来るように戦略的にネーミングしたとされています。
割けるべきネーミング
・記憶しづらい
・同音異義語が多い
・ビックワードと同じネーミング
・ドメインが取れないネーミング
・読みずらい
吉四六(きっちょむ)など、読めなければ検索してもらえません。
・記憶しづらい
「辛そうで辛くない少し辛いラー油」✖「食べるラー油」〇
長すぎると検索されない。上位表示されない。
・同音異義語が多い
同音異義語が多いネーミングや、漢字仮名まじりで表記ゆれがあるものも問題。
有名なもの(商品・サービス)であれば、グーグル先生が「もしかして・・」で教えてくれますが、マイナーなもの(商品・サービス)だと検索結果出てこない可能性がある。
・ビックワードと同じネーミング
「ラーメン」「ダイエット」「脱毛」など検索回数の多いワードをビックワードと言います。
本書では、「傘」を例にしています。
軽量化に成功した細い傘を「ダイエット」とネーミングします。
すると「ダイエット」はビックワードなので、検索上位に表示されず埋もれてしまいます。ビックワードの広告費もバカ高いそうです。
なので、ビックワードは避けましょうと言われています。
・ドメインが取れないネーミング
商品ネーミングそのままのドメインはアクセス誘導しやすい。
けれど、他社でも同じ名前の商品がある場合は、スムーズなアクセスを期待できない。
名前を決める時に、ドメインが取得できるか?先に考えておく必要がある。
まとめ
「柔よく剛を制す」
↓
「言葉よく大を制す」
言葉やアイディアの力を使えば、資本力のない小さな会社であっても大企業を凌駕する。
キャッチコピーやネーミングに知恵を出せば、小が大に勝てる。
どんな言葉を選んだら困っている人、希望を叶えたい人になんと告げれば分かってもらえるか。
キャッチコピーも書き手の人柄がにじむ。人そのもの。
と書籍の最後にまとめられています。
ブログ・サイトに置き換えると、
弱小サイトでも、アイディアや伝え方次第で、大手サイトに勝つことも可能ですよ!という事です。
分析・調査・知識どれも必須ですが、
気持ちが入っていない文章って、読み手にも伝わります。面白くないんです(;´・ω・)
書き手が楽しんで書いている文章は、拙くても面白い。
さらに、あれこれ一生懸命考えてアイディアを絞り出した言葉・文章はもっと磨きがかかります。
皆さんの文章を書く時の参考になれば、幸いです。
読んでくださりありがとうございました。