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イラストを描くより、悩む時間が多い?時短するための書籍

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イラストを描く時間より、悩んでいる時間が長いのなんとかならないかな?( ;∀;)

イラストの構図や色を決めるときに、描いている時間より悩んでいる時間の方が長いなんてことありませんか?

・○○な雰囲気にしたいんだけど、どんなカラー、ライティングすべき?
・見栄えのいい構図って、どうすればいいの?
・こちらの意図を鑑賞者に伝えるためには、どうしたらいい?

悩む時間を短縮するのに必要なのは、「基礎知識」だと思います。
色や構図に関しての解説されている書籍を読みました。
以前、「さいとうなおき」さんの動画で紹介されて、気になっていました。
こちらの書籍を書いたのは、
ハンス・P・バッハー氏
サナタン・スルヤヴァンシ氏
‥という方々。
特に、ハンス・P・バッハー氏の作品は「美女と野獣」「アラジン」「ライオン・キング」など有名なものが多いです。
主に映画(動画)の構図を考えるためのテクニックが紹介されていますが、イラストの構図にも使えるテクニックです。
こんな人にオススメな書籍

・色や構図に関しての基礎力を付けたい
・いつも色、光、構図がありきたりになってしまう
・アニメーションを作りたい

特に参考になった部分を復習がてら紹介します(^^)
目次

クリエイターが目指すべきものとは?

鑑賞者に、何かを伝える作品つくりが大事とされています。

・イラストから喜びを共有してほしい
・主人公に感情移入してほしい
・こんな世界があったらいいなと思ってほしい

‥などなど。

言わんとすることが響くのは、「伝えようとする内容」と「その伝え方が一致」した時。

光・構図・色を決めるときは○○と関連づける

・光
・モチーフ(対象物)
・色
・構図
・シェイプ(形)

‥を決めるときに、過去の記憶と関連付ける。

たとえば、
黒色:暗い、恐怖
白色:明るい、幻想的
夏:青い、明るい、暑い、太陽まぶしい、トロピカル
夕方:紫&オレンジ色、まぶしい、きれい
‥など物や色に対してのイメージが、皆さんなんとなくありますよね?

皆さんが表現したい作品のイメージにあった「光・モチーフ・色・構図・シェイプ」を使うことで、より魅力のある絵になるとされています。

ちょっと本の値段はお高いですが、
このVison(ヴィジョン)という書籍は、そのためのノウハウが詰まっています。

以降は、ネタバレを含みます。

「構図」や「色」を考えるときは単純化すること

・ライン(線)を見る練習をしよう
・シルエットを考えよう
・明と暗をうまく使い視線誘導しよう

ライン(線)を見る練習をしよう

画像を見ただけで、イメージラインを引けますか?

水平ライン:海や湖、広々と開けた場所など
垂直ライン:木や建物など頭上高くそびえ立つものなど
斜めのライン:山、坂の斜面、カメラの傾きなど

それぞれのラインにはイメージがあります。

水平ライン→穏やかで静かな雰囲気になることが多く、目立たない。
垂直ライン→強さや気品漂うといった雰囲気。
斜めのライン→ドラマチックな雰囲気や不安定さを演出できる。

構図を決めるときに、伝えたい感情に沿ったラインの方向を「1つ」選ぶこと。
それ以外のラインは可能な限り少なくする。
同じ強さのラインがバラバラな向きだと、分かりにくい曖昧な構図になってしまう。
ただし、調和(同じライン)の中に、1つだけ非対称なラインを入れてやると、非対称なラインを目立たせる効果がある。

ラインを決めるときは、画面に対して
対称:平坦さ
非対称:何かを感じさせる
‥という効果があるそうです。

均等な分割は自然界では、ほとんど目にしないため、人の感覚に心地よく響かない。
一方、非対称に空間を分割するとバランス次第で面白く感じたり、不安を覚えたりする。

教会などのモチーフは、規則正しさが逆に上手く機能すると言われてした。

・ひとを規則的なリズムで並べる→人為的で奇妙な印象になる
機械的または独裁者に支配された環境を表現したい場合などに使うと効果的。
・ひとが不規則なリズムで分散してる→リラックスした自然な構図になる
配置自体が目立つことなく、中立的な感情のショットを表現したい場合などに使うと効果的。

他のラインイメージ↓
まっすぐなライン:ある種の緊張をともなう
曲線ライン:ソフトで女性的な感覚をともなう

シルエットを考えよう

優れたシェイプ(形)は、
・読み取りやすさ
・おもしろさ
・感情的な正確さ
‥があるとされています。

超有名アニメのキャラクターですが、シルエットを見ただけで誰か一発でわかるようにデザインされていますよね?(^^)

キャラクターデザインでもシルエットイメージを映えさせるために考えられていますね。
・アホ毛
・特殊なアイテムを持たせる
・髪型や服装が奇抜
‥などなど。

映画やアニメーションに関してですが、
1回に表示される映像(フレーム)は長くて5~10秒。1度に表示される情報量は少ない方がよいとされていました。

個人的には、上記の考え方は、文章やイラストにも通じることがあると思いました。

忙しい現代人は、文章やイラストをじっくり見たり、思考する時間がない

単純&わかりやすい文章やイラストで読者や鑑賞者を引き付ける必要がある

明と暗をうまく使い、視線誘導しよう

イラストや画像をみたとき、
人間の目が一番最初に行く箇所は、どこだと思いますか?

明暗の差が大きい所です。
なので、一番注目してほしい部分は意図的に明度差を出すと視線誘導に効果的。

一般的には、一番明るいところに目が行くとされているよね
◎明・暗のイメージ
全体的に暗め:重い、シリアス、恐ろしい
魔法やロマンスといった謎めいた雰囲気を表現するのに向いている。
全体的に明るめ:純粋さ、平和、神々しい
ドラマ性が低く、前向きでゆったりとした瞬間を演出するのに向いている。
子供が遊んでるシーンなど、幸福感を描写したい場合も適している。

心理学と色の関係

人の心理状態は、周りの色に大きく左右されると言われています。

これを、作品つくりにも生かすこと。
メインの被写体は「まわりの色」に影響される

なので、メインの色選びと同じぐらい背景に持ってくる色の選択は重要。

以下の画像で、
Aでは、どの黒丸が一番黒く見えますか?
Bでは、どの白丸が一番白く見えますか?

じつはA・Bそれぞれ全て同じ濃さの丸ですが、
Aー③が1番黒く見える
B-①が1番白く見える
‥と思います。

暗い背景に明るい色があると、より明るく見える
明るい背景の中に暗い色があると、より暗く見える
‥という効果からです。

ひとつひとつの色よりも、色同士の関係の方が重要。
主役の色をイキイキと輝かせるように環境全体の色をデザインすること。

◎暖色・寒色の効果

暖色(赤系の色):手前にせりだして見える、空間をこじんまりと居心地よく感じさせる。
寒色(青系の色):奥に引っ込で見える、空間を大きく広々と感じさせる。

画面内に暖色と寒色のコントラストを設置すると、強力な焦点となり読み取りやすくなるそうです。

◎コントラスト(明るい・暗い、鮮やかさの対比)について
コントラストが大きい:アクションシーンなどの緊張するようなシーンに使うと効果的。
コントラストが小さい:静かで抑えた瞬間や哀しみのシーンに使うと効果的。
色の例として、
カラーホイールの同じ側:コントラストが小さい
カラーホイールの反対側:コントラストが大きい
①→コントラストが小さい
②→コントラストが大きい
感情(人の心理)を念頭に置いておけば、有効な色・余計な色がわかってくるようになるそうです。
画面にまとまりを持たせるには、支配的な色(メインの色)を決めて残りを配置するとよい。
黄色が一番明るい→隣にオレンジ色を配置など。
夕焼けとか夜のイラストが見栄えが良くなるのは、カラーパレットでの綺麗なグラデーションを作れるからか、なるほど。
ランダムな色・どれも明るい色を配置してしまうと、
情報量の多さに圧倒されて鑑賞者の視線が焦点に向かない可能性もある。

何を見せたいか?でカメラワークが変わる

画面上でのオブジェクト(対象物)やキャラクターの大きさの意味について。
風景が90%占めて描かれている→鑑賞者は風景について考える。
キャラクターの顔のみが描かれている→キャラクターの表情または、感情を見せることが目的のショットだと解釈される。
一般的には、登場人物に近づけば近づくほど共感し、感情の機微まで分かるようになるとされています。
距離が離れるほど、全体的な特徴やアクションに目を向けることになる。
感情移入してもらいたいキャラクターはクローズアップを多用する。逆に感情移入してほしくないキャラクターには距離を置くことが有効。
効果的な使い方として‥
表情を読み取ることができない→謎が多い神秘的なキャラクターを描写できる

サムネイル(小さい窓)を意識しよう

サムネイルを描くときは、キレイさではなく明瞭さ(はっきりさ)を重視すること。
見やすさ、読み取りやすさがアップする。

何時間も掛けて1枚書くのではなく、小さいサイズのサムネイルを短時間で書く。
アイディアや配置のデザインをいくつも考えることが大切、優れた候補の中から最も相応しいものを選ぶ。

余談ですが、
サムネイルはイラストSNSサイト(pixivなど)で絵を描いていたときに重視していたことです。
サムネイルが良いと、クリック率(見てもらえる)が高くなるんですよね(^^)

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現代人は忙しい=読み取りやすいことが重要

何時間も作り込んだ作品より、短時間で気楽につくった作品の方が評価が高かった‥なんてことはありませんでしたか?

前の方でも少し触れましたが、現代人は忙しい。

ゆえに、評価されるのは細部まで描き込まれた作品より、一瞬で惹きつけるような読み取りやすい作品。

ブログ等の文章でも言えることですが、現代人は忙しいので、じっくり思考したり観察したりする時間が少ないことが多いです。

「労力をたくさん使わなければならないこと=じっくり観察しなければならないこと」は、途中離脱されるか、最初から見てもらえないことが多いです(^^;)

なので、
・一瞬で鑑賞者を惹きつけること
・情報の量は極力減らすこと
・見せたいものはピンポイントであること
・感情(喜怒哀楽)に訴えること
‥これらが大事です。

SNS等でバズるようなイラスト・マンガやツイートは、共感性が高かったり、シンプルで分かりやすいものが多いですよね?(^^)

技術が足りないときは、上記4点を意識していきましょう。

結論:時短には基礎知識が大事!

こういう技術本があると、作品作りの時短になって大変便利です(^^)
書籍は特殊な横長になっているので、本棚に収納するとき大変ですが‥。

本を選んだり、読んだりするのも最初は時間がかかりますが‥
長い目線でみたら、悩んだり、手が止まる時間を減らすことができるので、結果的には時間の節約になります。
得た知識は永久に自分のものです。

これからも、こういう技術本系の書籍はたくさん読んでいきたいと思っています(^^)
(普通の本もですが‥)

また良さそうな技術本があれば、紹介します

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