世の中には3種類の人間がいる。
・ギバー
人に惜しみなく与える人
・テイカー
真っ先に自分の利益を優先させる人
・マッチャー
損得のバランスを考える人
主に「テイカーから身を守るにはどうしたらいいか?」として私はこの本を読みました。
この本は「人を見る目」を鍛えるのに役立ちます。
テイカーは愛想が良く、弁が立つから一見「有能」に見える。
ギバーは目立たなくて、ハッキリしないので一見「無能」に見える。
組織全体に利益をもたらしてくれるのは「テイカー」でも「マッチャー」でもなく「ギバー」。
ギバーやテイカーたちを見抜けますか?
・人の採用で失敗する人事部
・DVや詐欺に遭いやすい人
・自己犠牲をしてしまう人
・人を見る目を鍛えたい人
・成功したい人
テイカーが組織に1人いるだけで悪い方向に向かってしまう悪循環。
逆に、ギバーが1人いるだけで組織が良い方向に向かう好循環。
皆さんの職場にいる「嫌な奴」「良い奴」の正体が明らかになるかもしれません。
世の中の3種類の人間
・テイカー
・ギバー
・マッチャー
世の中には3種類の人がいます。
それぞれ与える事への「意図」や「時間軸」が違う。
ギブとテイクどちらを先に取るかによって変わる。
世の中にはマッチャーの人口が一番多いと言われています。
相手の利益しか考えないギバーと、相手と自分の利益を考えれるギバー。
テイカーとは?
自分に有利になるように持っていき、相手の必要性よりも自分の利益を優先する。
何でも自分中心に考え、自分の利益を得る手段としてのみ相手にギブする。
もらうという目的を達成する手段として有効だと考えれば、テイカーは実に積極的にギブすることもある。
テイカーの頭の中には「世の中は食うか食われるか」が常にあります。
競争者が能力を証明するために、自分を売り込み、また費やした努力はきちんと認められるようにする。
用心深く自己防衛的、自分の身は自分で守らなければならない。
自分を守るためには、人を蹴落とす。
テイカーが何か提案すると、人はその意図を疑い、自分が得をするために違いないと決めつけることが判明している。
厳しくても、常に皆がやりやすいようにセッティングしてくれる上司は信用されていましたね(^^;)
ギバーとは?
ギバーは思考と行動の順番が逆、まずギブしようとする。
真っ先に相手に与える、頭の中に目的としてテイクがあるわけではない。
でも結果として自分に返ってくる。
ギバーは相手が何を求めてるかに注意を払う。
ギバーは自分が払う犠牲はあまり気にせず、見返りを一切期待することなく、相手を助ける。
仕事においてのギバーである人は、自分の時間・エネルギー・知識・スキル・アイディア・有能な人脈を惜しみなく分かち合おうとする。
自分より組織の利益を大きくする事に意識が向いているのがギバー。
ギバーは成功から勝ちを得るだけでなく、価値も生み出す。
みんなが勝たせようとしてくれれば勝つのは簡単。周りに敵がいなければ成功するのは簡単になる。
マッチャーとは?
バランスを取る人、いつも頭の中にバランスシートを持っている。
自分と相手の利益・不利益をその都度公平にバランスし、ギブ&テイクの帳尻を合わせようとする。
これだけしてもらったから、私も同じぐらいお返ししようという思考と行動パターンとなる。
ギブが先行すれば、すぐにテイクで補完しようとする。
逆にこういう人々はテイクが先行することも好まないので、そう感じると意識的にギブする。
相手が自己中心的に振る舞いそうだと感じると、こちらがギバーでいると利用されるのではないかと恐れるので、ギブ&テイクを五分五分にするのが妥当だという結論を出すと言われています。
成功するギバーになる条件
・時間、手間にこだわらない
・成功するのに時間がかかるを意識
・人の役に立っていると実感する
・自分の利益も考える
人は誰しもギバーの心を持っているとされています。
しかし社会に出て、うかうかしてるとテイカーにやられてしまう。
そんな思いからほとんどの人はマッチャーやテイカーになってしまう。
もしくはギバーを隠してしまう。
家族や友人の前ではギバーだけど、会社ではマッチャーな人もいますよね。
お返しが自分に返ってくるまでには、非常に時間がかかるとされています。
いつ返ってくるのか、果たして返って来るのか来ないのか。
時間的にこだわらない人でないと、ギバーにはなれない。
いついつまでに自分にとって利得が帰って来て欲しいなどというのは、テイカーやマッチャーの発想。
マッチャーは恩を「記録ノート」につけている。
ギバーは「記憶ノート」にいい思い出を残す事を大事にしている。
他者に利益をもたらすには、自己犠牲ではなくwin-win。
自分にとって意味があり、楽しめることをする事で人にも与えつつ自分にも与える事ができる。
ギバーになるメリット・デメリット
私が真っ先に思いついたメリットとデメリット。
<メリット>
・ギバーの周りに人が集まる
・人に沢山借りを作っている
・お返ししようとする人が増える
・情報、人、お金、仕事に困らない
<デメリット>
・テイカーに騙される確率が高い
・その結果ボロボロ
・人を見る目が必要
・自己犠牲してしまう可能性
ネットで活躍し続けている人はギバーですね。
失敗するギバーと成功するギバーの違い
失敗するギバー→自己犠牲
成功するギバー→自分の利益と相手の利益を考える
自分の幸せと他人の幸せを同じぐらい考えているのが、成功するギバー。
他者重視で利己的。自分の利益と他人の利益両方を目指す。
自己犠牲ギバーは他人に尽くすあまり自分自身を傷つけてしまう。
他者志向になるということは、受け取るより多く与えても決して自分の利益は見失わず、それを指針に、いつどこでどのように誰に与えるかを決めることなのである。
他者志向のギバーは他人に助けを求める事ができるけど、自己犠牲のギバーは助けを求める事ができない。
成功するギバーは、他の人を助けるために、利己的な衝動を常に抑えているので、精神的な筋肉が強化され、辛い作業で気力を使い果たしたとしても、ひどく困憊(こんぱい)する事はない。
ギバーは自分の思考、感情や振る舞いをコントロールするのが得意なことが明らかになっている。
他者志向なギバーはメンタルが強いという事ですね。
解決策は、自分自身を誰かに代わって交渉する代理人だと考えること。
これができるだけで、交渉人としての才能を発揮できる。
自分自身だけでなく、他者の利益も思いやった要求をする。
積極的に出しすぎると、テイカーになったような嫌な気分にもなる。
自分はチームに対して大きな責任があるのだと思うと「NO」と言いやすい。
ギバーとテイカーを見分ける
「全体の利益になるように行動しているか」に着目する。
全体に利益をもたらそうとするのがギバーで、自分だけ利益を得ようとするのがテイカー。
テイカーは一見愛想がよくて、弁が立つのでギバーに見える場合が多い。
テイカーならエゴと権力を守るために「イエスマン」を入れる。
マッチャーなら自分の支持者を任命する。
ライバルの中にはリンカーンを見下す者もいれば、無能扱いする者もいたが、リンカーンは全員を味方に引き入れるのに成功したとされています。
リンカーンって有能だったんだね。
写真を見ただけでわかる?
書籍では、SNSやFacebookの写真(プロフィール)を見ただけでテイカーなのか、ギバーなのか分かると言われています。
本書の会社の取締役紹介文で、テイカーは自分のことで頭がいっぱいなので三人称の代名詞が「私達」より1人称の代名詞「私」を使うことが多い。
テイカーは、自分のことを優れた人間と見なしているので、給料が大幅に違うのは当たり前だと思っている。
会社紹介で社長の画像が、どアップ一枚まんまの場合は要注意。
テイカーはナルシスティックな実物以上によく見える自分の写真を投稿していた。
投稿してる情報は押し付けがましく、自己中心的で、もったいぶっているとみなされ、使っている引用も傲慢な印象を受ける。テイカーはまたFacebookの友達がやたら多かった。
自分をよく見せるために上辺だけのコネクションをせっせと作り、頼み事ができるように連絡を保っているのである。
あるあると思った部分
書籍の中で個人的に「あるある」と思った部分を抜粋していきます。
初対面にも関わらず、やけに馴れ馴れしい人に会うと「親しくなりたいのか?」「何かを得たいのか?」疑心暗鬼になる。
相手が、利己的な下心を抱いていることに感づいたら、心のドアを閉ざし、交流を拒み、協力も信頼もしないことで自己防衛する。
テイカーは化けの皮を被って寛大に振る舞い、ギバーやマッチャーを装って相手のネットワークにまんまと入り込もうとする。
サイコパスだ(^^;)
テイカーの存在が皆をマッチャーにさせている。
初対面で一番好感を持たれるのは権利意識が強く、人を操作したり利用したりする傾向のある人々。
確かに‥自分が悪い奴だって堂々としている人は好感が持てます。
危険人物だという事がわからない状態が一番怖い。
マッチャーは公平性や平等を重んじているので、自分を犠牲にしてでもテイカーを罰すると書かれていました。
仕返しするのではなく、正義の問題。
結果としてテイカーは悪評を受けて、今ある人間関係を絶たれて、その後新しい関係も築けなくなる。
騙される人は減りますね。
アドバイスを求めることの注意点として、何か魂胆があって心証を良くしようとしているのではないかと疑われると、技巧的で冷淡な信用のできない人間だと思われる。
人に助言を求めることが効果を発揮したのは、それが無意識から出た行動であるときだけ。
相手に気づかせるような上手い質問・困り方をしている人がいました。
通称、女神さん。
疑う事なく仕事がしやすい、この人となら自分の力が発揮できるって人が多いんじゃないかなと思います。
テイカーのTwitterの使い方、騙せるカモを探す。
マッチャーのTwitterの使い方、自分の宣伝と相手へのお返し。
最高の指導者ギバー
ギバーは誰でも一流になれると考え、やる気があるかどうかに着目する。
Twitterでも書かれていましたが「自分で稼ぎ出す力」と「人を稼がせる力」は違うと言われていました。
ギバーは組織全体に利益を与える点から「人を稼がせる力」が高そうですよね。
テイカーは他人を信じないし、有能な人物は脅威とみなし潰そうとするので、指導者には向いていない。
マッチャーはムダになる事を嫌うので、人の才能が見えるまでは行動を差し控える。
ギバーは人の才能が見えるまで待ったりしない。
リーダーや指導者の立場にあると、まず相手の才能を探したくなるものだが、ギバーはその誘惑に負けないとする。
人の心を掴み、関心を引きたければ、その人の住んでいる世界を知らなくてはならない。
どんな音楽を聴いているのか、どんな映画を見ているのか。
キーパーは自分への影響を気にかけることなく、周囲からの批判を受け入れ、それに従って行動する傾向がある。
長い目で見てより良い選択をするためなら、自分のプライドや評判が打撃を受けても構わないと考える。
ギバーはデータ分析に関して物凄い努力している。それでいてギバーは過小評価されることが多い。
世間の注目を独り占めしたり、派手なスタンドプレーをしたりしないから。
みんなこの才能を見抜けるのかな?
成長できる人の条件を兼ね備えている。
かなりの時間を費やして、相手側の視点を理解しようとしている。
強引で押し付けがましいメッセージを耳にすると、うんざりしてしまう。
押しの強い人に騙されるのではないか、ひどい目にあわされるのではないか、いいようにされるのではないかと心配になる場合もある。
あるいは誰かの影響を受けずに自分で自由に決断したい場合もある。質問の場合は、影響力を警戒することなく、自然に反応できる。
テイカーの弱点
損切りができない。
※損切りとは、損失がそれ以上大きくならないように打ち切る事。
テイカーは、プライドが高く、最初の決断を正当化しようとするので中々損切りができないとされています。
自分の当初の判断は間違っていなかったと思い込みたい。
うまくいっていない投資に責任を感じ、自分のプライドやメンツを守るためにさらなる投資をしようとする。
意思決定する人間は失敗の可能性を隠し続けることができる。反対にギバーは同僚と会社を守ることを大事に考えるので、進んで失敗を認め、柔軟に意思決定しようとする。
どの分野でも自分の失敗を認めれる人は強いですよね。
自分を中心に考えると、エゴを守ろうとすることによって決断が歪められるだけでなく、考え得るあらゆる局面に適した選択をしようと悩むことになる。
強引な話し方はせず、不明な点があれば聞く、そして人のアドバイスを喜んで受ける。
弱点は隠さない。
チームはリーダーに仕事の成果は協力関係の賜物だと認めてもらいたいのです。
それが彼らを貢献しようという気にさせるのです。しかし、協力関係を重視するリーダーはどことなく頼りないというか、強気なリーダーの方がチームを引っ張っていけると考える人がいるから矛盾が生じる。
人を採用する面接官の方は要注意ですね。
本当にリーダーに向いているのは、テイカーではなくギバー。
世の中にはマッチャーの人口が多く、マッチャーは公正の原則を破ったテイカーを懲らしめ、ギバーの寛大さに報いる。
テイカーは悪評が付いて、自然淘汰されていく。
やりがいない仕事に燃え尽きる理由
人の役に立っている実感がないと力を発揮できない。
治安が悪い学校に派遣されて、毎日毎日朝早くから夜遅くまで問題がある生徒の対応に追われる日々。
次第に気力がボロボロになっていました。
低所得層で優秀な生徒に教えるという仕事。
すぐに良い反応が返って来て気力が回復したそうです。
鬱を治す手がかりにもなりそう。
うまくいっている、前に進んでることを自分の目で確認することが、燃え尽き症候群や自己犠牲を防ぐ方法。燃え尽き症候群を自覚すると、与える量を増やす。
これ以前の私ですね(^^;)
意味のない仕事を頑張るより、不慣れな人に丁寧に仕事を教える事を心がけてた。
結果、めちゃ気力が回復しました!(^^)
テイカーに踏みつけられないように
成功するギバーになりたければ、自分の身を守るために人を操って利用しようとする人を見抜かなければならない。
人の咄嗟の判断の多くは驚くほど正確だ。
人が感じる第一印象は大体当たっているという話を聞いたことがあります。
ギバーはマッチャーやテイカーより直感的に相手の真意を見極め、他人を正確に判断できると言われています。
人の視点で物を見ることが相手の真意を見極める鍵であり、新たな選択肢をギバーにもたらしてくれる。
テイカーと付き合う時には、マッチャーになればいい。
ただし、最初はギバーでいた方がいい。
信頼を築くことこそ難しいが、壊すのは簡単。
当たり前にやっている人も多そう。
他には「寛大なしっぺ返し」というものが紹介されていました。
良い行いを決して忘れず、悪い行いを時々大目に見る。
寛大なしっぺ返しでは3回2回は張り合う。3回に1回は協力的な態度で応じる。
寛大なしっぺ返しは、しっぺ返しを簡単に帳消しすることができる上、食い物にされることからも守ってくれる。
人に惜しみなく与えること自体が危険なのではなく、誰に対しても、たった一つのギブ&ドテイクのやり方で対応する事のほうがよっぽど危険。
まとめ:優しい人ほどテイカーに気を付けて!
人は誰しもギバーの心を持っている。
テイカーに酷い目に遭わされた経験から、マッチャーもギバーの心を表に出すことは怖い。
人は不慣れな場所に行くと、他の人のふりを見てふさわしい行動を知ろうとする。
自分のいる場所がギバーだらけだったら、自身もギバーとして振る舞おうとする。
「いつ・どこで・誰が」苦境に陥るかわからない。
将来助けてくれそうな人が誰かなんて必ずしも分かる訳がない。
人と人との繋がりは、どこで何があるかわからない。
価値を交換するのではなく、ひたすら「勝ち」を増やすことを目指す。
もらった恩は、別の誰かに返すこと。
ビジネスや人間関係でも使えるとても良い書籍でした(^^)
ぜひ皆さんにも読んで欲しい。
世の中には3種類の人間がいる。
・ギバー
人に惜しみなく与える人
・テイカー
真っ先に自分の利益を優先させる人
・マッチャー
損得のバランスを考える人
主に「テイカーから身を守るにはどうしたらいいか?」として私はこの本を読みました。
この本は「人を見る目」を鍛えるのに役立ちます。
テイカーは愛想が良く、弁が立つから一見「有能」に見える。
ギバーは目立たなくて、ハッキリしないので一見「無能」に見える。
組織全体に利益をもたらしてくれるのは「テイカー」でも「マッチャー」でもなく「ギバー」。
ギバーやテイカーたちを見抜けますか?
こんな方にオススメな書籍
・人の採用で失敗する人事部
・DVや詐欺に遭いやすい人
・自己犠牲をしてしまう人
・人を見る目を鍛えたい人
・成功したい人
テイカーが組織に1人いるだけで悪い方向に向かってしまう悪循環。
逆に、ギバーが1人いるだけで組織が良い方向に向かう好循環。
皆さんの職場にいる「嫌な奴」「良い奴」の正体が明らかになるかもしれません。
知る事は「武器」にも「防具」にもなるって、両学長の言葉をお借りします。
世の中の3種類の人間
・テイカー
・ギバー
・マッチャー
世の中には3種類の人がいます。
それぞれ与える事への「意図」や「時間軸」が違う。
ギブとテイクどちらを先に取るかによって変わる。
世の中にはマッチャーの人口が一番多いと言われています。
その中で成功するのもギバー、失敗するのもギバー。
失敗するギバーと成功するギバーの違いは「自己犠牲ギバー」か「自己犠牲じゃないギバー」です。
相手の利益しか考えないギバーと、相手と自分の利益を考えれるギバー。
テイカーとは?
自分に有利になるように持っていき、相手の必要性よりも自分の利益を優先する。
何でも自分中心に考え、自分の利益を得る手段としてのみ相手にギブする。
もらうという目的を達成する手段として有効だと考えれば、テイカーは実に積極的にギブすることもある。
テイカーの頭の中には「世の中は食うか食われるか」が常にあります。
競争者が能力を証明するために、自分を売り込み、また費やした努力はきちんと認められるようにする。
用心深く自己防衛的、自分の身は自分で守らなければならない。
自分を守るためには、人を蹴落とす。
臆病者とも言える。
自分にしか意識が行っていないから気が利かない人が多そうなイメージ。
テイカーが勝つ場合は、大抵誰かが負けるので妬まれやすいと言われています。
テイカーが何か提案すると、人はその意図を疑い、自分が得をするために違いないと決めつけることが判明している。
厳しくても、常に皆がやりやすいようにセッティングしてくれる上司は信用されていましたね(^^;)
ギバーとは?
ギバーは思考と行動の順番が逆、まずギブしようとする。
真っ先に相手に与える、頭の中に目的としてテイクがあるわけではない。
でも結果として自分に返ってくる。
ギバーは相手が何を求めてるかに注意を払う。
ギバーは自分が払う犠牲はあまり気にせず、見返りを一切期待することなく、相手を助ける。
仕事においてのギバーである人は、自分の時間・エネルギー・知識・スキル・アイディア・有能な人脈を惜しみなく分かち合おうとする。
自分より組織の利益を大きくする事に意識が向いているのがギバー。
ギバーが勝つと、みんな声援を送り非難することはない。周囲の人々の成功を増幅させるから。
ギバーは成功から勝ちを得るだけでなく、価値も生み出す。
みんなが勝たせようとしてくれれば勝つのは簡単。周りに敵がいなければ成功するのは簡単になる。
個人よりチームプレイでの仕事に実力を発揮する。
チームで挑戦的な事(無茶な事)を提案すると、メンバーは「あの人のために」と評価も甘くなる傾向がある。
マッチャーとは?
バランスを取る人、いつも頭の中にバランスシートを持っている。
自分と相手の利益・不利益をその都度公平にバランスし、ギブ&テイクの帳尻を合わせようとする。
これだけしてもらったから、私も同じぐらいお返ししようという思考と行動パターンとなる。
ギブが先行すれば、すぐにテイクで補完しようとする。
逆にこういう人々はテイクが先行することも好まないので、そう感じると意識的にギブする。
ギバーの心を持っている人でも、仕事においてはマッチャーとして振る舞う人が3倍以上多いそうです。
相手が自己中心的に振る舞いそうだと感じると、こちらがギバーでいると利用されるのではないかと恐れるので、ギブ&テイクを五分五分にするのが妥当だという結論を出すと言われています。
テイカーに食い物にされるのではないかという恐れから、自分を出せなくなるって、成人している人なら誰でも経験ありますよね‥。
そして人に意見を聞くと、他人に借りを作ると思うから、ためらう傾向があるそうです。
成功するギバーになる条件
・時間、手間にこだわらない
・成功するのに時間がかかるを意識
・人の役に立っていると実感する
・自分の利益も考える
人は誰しもギバーの心を持っているとされています。
しかし社会に出て、うかうかしてるとテイカーにやられてしまう。
そんな思いからほとんどの人はマッチャーやテイカーになってしまう。
もしくはギバーを隠してしまう。
家族や友人の前ではギバーだけど、会社ではマッチャーな人もいますよね。
お返しが自分に返ってくるまでには、非常に時間がかかるとされています。
いつ返ってくるのか、果たして返って来るのか来ないのか。
時間的にこだわらない人でないと、ギバーにはなれない。
いついつまでに自分にとって利得が帰って来て欲しいなどというのは、テイカーやマッチャーの発想。
マッチャーは恩を「記録ノート」につけている。
ギバーは「記憶ノート」にいい思い出を残す事を大事にしている。
他者に利益をもたらすには、自己犠牲ではなくwin-win。
自分にとって意味があり、楽しめることをする事で人にも与えつつ自分にも与える事ができる。
ギバーになるメリット・デメリット
私が真っ先に思いついたメリットとデメリット。
<メリット>
・ギバーの周りに人が集まる
・人に沢山借りを作っている
・お返ししようとする人が増える
・情報、人、お金、仕事に困らない
<デメリット>
・テイカーに騙される確率が高い
・その結果ボロボロ
・人を見る目が必要
・自己犠牲してしまう可能性
ネットで活躍し続けている人はギバーですね。
無料でお金に関する知識を教えてくれている方です↓
失敗するギバーと成功するギバーの違い
失敗するギバー→自己犠牲
成功するギバー→自分の利益と相手の利益を考える
自分の幸せと他人の幸せを同じぐらい考えているのが、成功するギバー。
他者重視で利己的。自分の利益と他人の利益両方を目指す。
自己犠牲ギバーは他人に尽くすあまり自分自身を傷つけてしまう。
他者志向になるということは、受け取るより多く与えても決して自分の利益は見失わず、それを指針に、いつどこでどのように誰に与えるかを決めることなのである。
他者志向のギバーは他人に助けを求める事ができるけど、自己犠牲のギバーは助けを求める事ができない。
成功するギバーは、他の人を助けるために、利己的な衝動を常に抑えているので、精神的な筋肉が強化され、辛い作業で気力を使い果たしたとしても、ひどく困憊(こんぱい)する事はない。
ギバーは自分の思考、感情や振る舞いをコントロールするのが得意なことが明らかになっている。
他者志向なギバーはメンタルが強いという事ですね。
ギバーは謙虚な人が多いので、交渉事において弱く、言い負かされてしまう。
解決策は、自分自身を誰かに代わって交渉する代理人だと考えること。
これができるだけで、交渉人としての才能を発揮できる。
自分自身だけでなく、他者の利益も思いやった要求をする。
積極的に出しすぎると、テイカーになったような嫌な気分にもなる。
自分はチームに対して大きな責任があるのだと思うと「NO」と言いやすい。
ギバーとテイカーを見分ける
「全体の利益になるように行動しているか」に着目する。
全体に利益をもたらそうとするのがギバーで、自分だけ利益を得ようとするのがテイカー。
テイカーは一見愛想がよくて、弁が立つのでギバーに見える場合が多い。
書籍に書かれているアメリカ元大統領リンカーンの例では、リンカーンは責任感の強いギバーとされていました。
自分と敵対しているライバルだろうが「優秀な人」を閣僚に入れる。
テイカーならエゴと権力を守るために「イエスマン」を入れる。
マッチャーなら自分の支持者を任命する。
ライバルの中にはリンカーンを見下す者もいれば、無能扱いする者もいたが、リンカーンは全員を味方に引き入れるのに成功したとされています。
全体の利益を考えての行動だから上手くいったんだね。
映画や漫画の王道の展開、敵を味方に引き込む。
リンカーンって有能だったんだね。
他には、自分にまったく利益をもたらさない人間をどう扱うかでテイカーとギバーが分かるとされています。
写真を見ただけでわかる?
書籍では、SNSやFacebookの写真(プロフィール)を見ただけでテイカーなのか、ギバーなのか分かると言われています。
本書の会社の取締役紹介文で、テイカーは自分のことで頭がいっぱいなので三人称の代名詞が「私達」より1人称の代名詞「私」を使うことが多い。
テイカーは、自分のことを優れた人間と見なしているので、給料が大幅に違うのは当たり前だと思っている。
会社紹介で社長の画像が、どアップ一枚まんまの場合は要注意。
テイカーはナルシスティックな実物以上によく見える自分の写真を投稿していた。
投稿してる情報は押し付けがましく、自己中心的で、もったいぶっているとみなされ、使っている引用も傲慢な印象を受ける。テイカーはまたFacebookの友達がやたら多かった。
自分をよく見せるために上辺だけのコネクションをせっせと作り、頼み事ができるように連絡を保っているのである。
あるあると思った部分
書籍の中で個人的に「あるある」と思った部分を抜粋していきます。
初対面にも関わらず、やけに馴れ馴れしい人に会うと「親しくなりたいのか?」「何かを得たいのか?」疑心暗鬼になる。
相手が、利己的な下心を抱いていることに感づいたら、心のドアを閉ざし、交流を拒み、協力も信頼もしないことで自己防衛する。
テイカーは化けの皮を被って寛大に振る舞い、ギバーやマッチャーを装って相手のネットワークにまんまと入り込もうとする。
サイコパスだ(^^;)
テイカーの存在が皆をマッチャーにさせている。
初対面で一番好感を持たれるのは権利意識が強く、人を操作したり利用したりする傾向のある人々。
確かに‥自分が悪い奴だって堂々としている人は好感が持てます。
危険人物だという事がわからない状態が一番怖い。
マッチャーは公平性や平等を重んじているので、自分を犠牲にしてでもテイカーを罰すると書かれていました。
仕返しするのではなく、正義の問題。
Twitterでも詐欺アカウントを見つけたら、晒している人多いですよね。
誤情報の拡散やネット上のリンチにもつながるので、あまり良くないですけど‥(^^;)
結果としてテイカーは悪評を受けて、今ある人間関係を絶たれて、その後新しい関係も築けなくなる。
騙される人は減りますね。
アドバイスを求めることの注意点として、何か魂胆があって心証を良くしようとしているのではないかと疑われると、技巧的で冷淡な信用のできない人間だと思われる。
人に助言を求めることが効果を発揮したのは、それが無意識から出た行動であるときだけ。
以前の職場に誰に対してもズルい行動一切なし、嫌な仕事は自分から進んでやる。
相手に気づかせるような上手い質問・困り方をしている人がいました。
パッと見、天然にしか見えなかった。
もちろんこの方は皆から好かれて、頼られていました。
通称、女神さん。
疑う事なく仕事がしやすい、この人となら自分の力が発揮できるって人が多いんじゃないかなと思います。
ギバー・テイカー・マッチャーはTwitterの使い方にも表れる。
ギバーのTwitterの使い方、有益な情報を皆に教える。
テイカーのTwitterの使い方、騙せるカモを探す。
マッチャーのTwitterの使い方、自分の宣伝と相手へのお返し。
最高の指導者ギバー
ギバーは誰でも一流になれると考え、やる気があるかどうかに着目する。
Twitterでも書かれていましたが「自分で稼ぎ出す力」と「人を稼がせる力」は違うと言われていました。
ギバーは組織全体に利益を与える点から「人を稼がせる力」が高そうですよね。
テイカーは他人を信じないし、有能な人物は脅威とみなし潰そうとするので、指導者には向いていない。
マッチャーはムダになる事を嫌うので、人の才能が見えるまでは行動を差し控える。
ギバーは人の才能が見えるまで待ったりしない。
リーダーや指導者の立場にあると、まず相手の才能を探したくなるものだが、ギバーはその誘惑に負けないとする。
人の心を掴み、関心を引きたければ、その人の住んでいる世界を知らなくてはならない。
どんな音楽を聴いているのか、どんな映画を見ているのか。
ユーザーの分析とか。
ギバーは面倒なことをコツコツできるから人から好かれて、成功するですね。
キーパーは自分への影響を気にかけることなく、周囲からの批判を受け入れ、それに従って行動する傾向がある。
長い目で見てより良い選択をするためなら、自分のプライドや評判が打撃を受けても構わないと考える。
ギバーはデータ分析に関して物凄い努力している。それでいてギバーは過小評価されることが多い。
世間の注目を独り占めしたり、派手なスタンドプレーをしたりしないから。
みんなこの才能を見抜けるのかな?
成長できる人の条件を兼ね備えている。
ギバーは質問上手で、交渉上手。
かなりの時間を費やして、相手側の視点を理解しようとしている。
強引で押し付けがましいメッセージを耳にすると、うんざりしてしまう。
押しの強い人に騙されるのではないか、ひどい目にあわされるのではないか、いいようにされるのではないかと心配になる場合もある。
あるいは誰かの影響を受けずに自分で自由に決断したい場合もある。質問の場合は、影響力を警戒することなく、自然に反応できる。
わか
コミュ症の人でも本心では思っている事を伝えたいと思っているから、質問する力は相手から言葉を引き出す魔法ですよね。
質問する力を書いた書籍↓
テイカーの弱点
損切りができない。
※損切りとは、損失がそれ以上大きくならないように打ち切る事。
テイカーは、プライドが高く、最初の決断を正当化しようとするので中々損切りができないとされています。
自分の当初の判断は間違っていなかったと思い込みたい。
うまくいっていない投資に責任を感じ、自分のプライドやメンツを守るためにさらなる投資をしようとする。
意思決定する人間は失敗の可能性を隠し続けることができる。反対にギバーは同僚と会社を守ることを大事に考えるので、進んで失敗を認め、柔軟に意思決定しようとする。
どの分野でも自分の失敗を認めれる人は強いですよね。
自分を中心に考えると、エゴを守ろうとすることによって決断が歪められるだけでなく、考え得るあらゆる局面に適した選択をしようと悩むことになる。
ギバーはゆるいコミュニケーションをすると言われています。
強引な話し方はせず、不明な点があれば聞く、そして人のアドバイスを喜んで受ける。
弱点は隠さない。
テイカーはその逆する。
チームはリーダーに仕事の成果は協力関係の賜物だと認めてもらいたいのです。
それが彼らを貢献しようという気にさせるのです。しかし、協力関係を重視するリーダーはどことなく頼りないというか、強気なリーダーの方がチームを引っ張っていけると考える人がいるから矛盾が生じる。
人を採用する面接官の方は要注意ですね。
本当にリーダーに向いているのは、テイカーではなくギバー。
リーダーとしてテイカーを採用しちゃうのは、採用する人もテイカーだからだろうか?
実際に組織の力を上げるのは、頼りなく与える事ができるギバー。
テイカーは滅びる運命にある。
世の中にはマッチャーの人口が多く、マッチャーは公正の原則を破ったテイカーを懲らしめ、ギバーの寛大さに報いる。
テイカーは悪評が付いて、自然淘汰されていく。
今の時代、噂はSNSや口コミで一気に広がるしね。
劣悪な会社やお店などはすぐに知れ渡ってしまいますよね(^^;)
やりがいない仕事に燃え尽きる理由
人の役に立っている実感がないと力を発揮できない。
書籍では、優秀なギバー教師の例を出されていました。
治安が悪い学校に派遣されて、毎日毎日朝早くから夜遅くまで問題がある生徒の対応に追われる日々。
次第に気力がボロボロになっていました。
しかし、休んだり辞めたりして気力を回復させるのではなく、新たなやりがいのある仕事を更に詰め込む事で回復させていました。
低所得層で優秀な生徒に教えるという仕事。
すぐに良い反応が返って来て気力が回復したそうです。
自分の努力が目に見えることが大事ですね。
鬱を治す手がかりにもなりそう。
うまくいっている、前に進んでることを自分の目で確認することが、燃え尽き症候群や自己犠牲を防ぐ方法。
燃え尽き症候群を自覚すると、与える量を増やす。
これ以前の私ですね(^^;)
意味のない仕事を頑張るより、不慣れな人に丁寧に仕事を教える事を心がけてた。
結果、めちゃ気力が回復しました!(^^)
テイカーに踏みつけられないように
成功するギバーになりたければ、自分の身を守るために人を操って利用しようとする人を見抜かなければならない。
人の咄嗟の判断の多くは驚くほど正確だ。
人が感じる第一印象は大体当たっているという話を聞いたことがあります。
ギバーはマッチャーやテイカーより直感的に相手の真意を見極め、他人を正確に判断できると言われています。
テイカーを用心する方法として‥
人の視点で物を見ることが相手の真意を見極める鍵であり、新たな選択肢をギバーにもたらしてくれる。
テイカーと付き合う時には、マッチャーになればいい。
ただし、最初はギバーでいた方がいい。
信頼を築くことこそ難しいが、壊すのは簡単。
自己防衛手段として有効な方法ですね。
当たり前にやっている人も多そう。
他には「寛大なしっぺ返し」というものが紹介されていました。
良い行いを決して忘れず、悪い行いを時々大目に見る。
寛大なしっぺ返しでは3回2回は張り合う。3回に1回は協力的な態度で応じる。
寛大なしっぺ返しは、しっぺ返しを簡単に帳消しすることができる上、食い物にされることからも守ってくれる。
優しい仕返しってやつですね(^^;)
人に惜しみなく与えること自体が危険なのではなく、誰に対しても、たった一つのギブ&ドテイクのやり方で対応する事のほうがよっぽど危険。
人によって対応変えるのは、良くないって思い込んでいる人も多そう(^^;)
まとめ:優しい人ほどテイカーに気を付けて!
人は誰しもギバーの心を持っている。
テイカーに酷い目に遭わされた経験から、マッチャーもギバーの心を表に出すことは怖い。
人は不慣れな場所に行くと、他の人のふりを見てふさわしい行動を知ろうとする。
自分のいる場所がギバーだらけだったら、自身もギバーとして振る舞おうとする。
「いつ・どこで・誰が」苦境に陥るかわからない。
将来助けてくれそうな人が誰かなんて必ずしも分かる訳がない。
人と人との繋がりは、どこで何があるかわからない。
価値を交換するのではなく、ひたすら「勝ち」を増やすことを目指す。
もらった恩は、別の誰かに返すこと。
ビジネスや人間関係でも使えるとても良い書籍でした(^^)
ぜひ皆さんにも読んで欲しい。
リンク
Amazonの評価が高いのも頷ける。
マッチャーの進化系?である悪意について書かれた書籍もオススメです↓