イラストを描くときは「資料を見ましょう」と口を酸っぱくしてプロ絵師から言われますよね(^^;)
では、こんな時はどうするか?
・資料を見る→トレスやパクリで炎上するのが怖い
・複雑な小物、衣装を描きたいときに実物が目の前にないから難しい
・よさそうな構図がわからない
解決策として、商用にも使えるトレス・模写OKな作画資料本がいいんじゃね?‥と思い、ためしに購入してみました。
この資料本は、
・和装(着物)中心
・プロカメラマンが撮影、構図決めをしている
・和装の名称も書かれている(和装の名称が覚えられる)
・ちょっぴりセクシーなポーズが学べる
‥ので、絵描きとして大変勉強になりました。
着物を着るような仕事をしていない限り、ふつうは着物を持っていませんからね(^^;)
作画資料を見ながら描いた場合、どのようなクオリティになるかも紹介します。
・「和装セクシーポーズBOOK」について
・作画資料を見ながら描いたイラスト一覧
・作画資料をどのように活用したか?
・どんな作画資料がオススメか?
・個人的にほしいと思った作画資料
和装セクシーポーズBOOKとは?
名称:和装セクシーポーズBOOK 作画に役立つ!着物4種のポーズ集
和装4類:振袖・袴(はかま)・縞御召(しまおめし)・喪服
資料の種類:写真
著者(撮影者):萩原和幸
モデルさん:鈴木海那・宮瀬ひなの・いのうえのぞみ・西島ミライ
出版:玄光社
値段:2750円(税込み)
使用範囲:商用OK・模写、トレースOK(ただし、モデルの肖像がわかる使用は禁止)
※使用範囲に関しては、玄光社に確認しました
なぜ、この資料本を選んだかというと‥
・プロが撮影&着付け、ヘアメイクしたものだから(構図やポーズ、ライティングの勉強になる)
・商用可能など使用の範囲が広いから
・個人的には絵(プロがデフォルメしたもの)より、写真資料の方がクオリティが高い絵が描けるから
・着物を持っていないから
・フリー素材だと似たり寄ったりの構図になる、または構図が平坦
これなら安心してクオリティの高い絵が描ける&勉強になるので、上記のような資料本はこれからドンドン出てほしいです(^^)
作画資料を見ながら描いたイラスト一覧
書籍を購入したのは少し前なんですが、コツコツ描きためていました(多少偏りがあります)。
振袖
タッチ:ややリアル系
塗り:水彩系
水彩塗りのためしと、花を描きたかったイラストです。
袴(はかま)
①
タッチ:マンガ系
塗り:白黒とテクスチャ
白黒で描いてみたかったのと、写真加工の背景を合わせてみました。
ちなみに、素体の活用方法という解説も作りました。
②
タッチ:デフォルメ(約2頭身)
塗り:アニメ塗り
①をカラーにしてデフォルメ化したもの。
③
タッチ:リアル
塗り:厚塗り
リアルタッチは、クオリティが高く見えるかもしれませんが、個人的には描くのが大変でした‥(^^;)
④
タッチ:マンガ
塗り:グリザイユ画法
グリザイユ画法をためした時に描いたものです。別の記事でも使っています↓
縞御召(しまおめし)
①
タッチ:デフォルメ(約2頭身)
塗り:アニメ塗り
正面からみた着物のデフォルメ化が難しかった(^^;)
どこまでデフォルメしたらいいのかと‥。
②
タッチ:ややリアル
塗り:白黒
モデルさんがキレイ&カッコよく、ややリアルタッチが映えまくりでした(^^)
喪服
※喪服と書いていますが、版権キャラに合わせて帯の色を変えています(喪服の帯は本来、黒です)
キャラクターは「ひぐらしのなく頃に」(アニメ・ゲーム)の園崎茜さんです。
①
タッチ:ややマンガ
塗り:白黒
Photoshopエレメンツ(画像編集ソフト)で描けるかどうかをためして、途中ギブアップしたものです(^_^;)
別の作業がなければ、クリスタで手直ししたいレベル‥足とか。
②
タッチ:デフォルメ(2.5頭身)
塗り:ベタ+ハイライト塗り
アイビスペイントとクリスタの筆圧がつかないペンをためしてみました。
サインペンで描いたようなイラストに仕上がって、これはこれでいいなという感想。
作画資料をどのように活用したか?
・タッチの描き分け(どんな描き方が自分に合うか?)
・和装の練習
タッチの描き分けでは、リアル・マンガ・デフォルメの練習に活用しました。
・どんな描き方(タッチ・絵柄)が自分に合うか?描きたいか?
・どのくらいの時間がかかるか?
かかる時間や手間は、リアル>マンガ>デフォルメ(2頭身)の順番でした。
自分に合った描き方(描きたい絵柄)では、萌え萌え系ではなく、リアルとマンガが組み合わさった絵柄でした。
実際に描いてみて、色んなデータが取れて面白かったです(^^)
ふだん、着物を描く機会がほとんどないので、とても勉強になりました。
・シワの付け方
・帯の位置
・着物にあったヘアスタイル、メイク
・衣装に合う小物
あと余談ですが、「練習用に」作画資料を活用するならトレスはオススメしません。
模写は絵師に必要な観察力をきたえるのに役立ちますが、トレスは得るものが少ないからです。
※絵の一部(苦手な部分など)にトレスを使うのはあり
個人的に思うトレスで得るもの
・ペンや画材の使い方
・手の動かし方
・・パッと思いついたのはこれくらい。絵の練習をしたいなら(できれば)模写がオススメです。
どんな作画資料本がオススメか?(こんなのあったらいいな)
前の方で書いたものと少しかぶりますが‥
①プロが撮影、メイクしたもの
②絵ではなく「写真」の資料
③手に入りにくい資料が載っている本
④トレス、模写、商用使用OKなもの
①プロが撮影、メイクしたもの
初心者絵師はとくに、ただのバストアップや全身構図を描きがちですが、魅力的にみせる構図はプロカメラマンの知識が参考になります。
表現したいものに対するモデルさんのメイクの仕方も素人には、わからないので合法的にプロを真似ましょう(女性を描きたい場合、リップの有無や濃さ、まつげ、ヘアスタイルなど)。
以前、プロカメラマンが撮影したポートレート撮影の書籍を紹介したときも同じことを書きました↓
②絵ではなく「写真」の資料
個人的な意見ですが‥ある程度作者がデフォルメした絵より写真の資料が良いと思っています。
何度かプロ絵師が描いたイラスト資料本を買ったこともありますが、やっぱり写真資料の方がクオリティの高い絵が描けます。
ただし、写真(基礎)をデフォルメするやり方が自分に合っていただけかもしれませんので、万人に当てはまるかは不明です(^^;)
③手に入りにくい資料が載っている本
身近にある資料(スーツや私服、おもちゃの銃、刀など)は手に入りやすいですが、ファンタジー系の衣装などはコスプレや服飾が趣味じゃない限り入手しづらいです。
なので、入手しにくいジャンルを作画資料本に頼るのがオススメです。
資料本って意外と高いしねぇ‥
④トレス、模写、商用使用OKなもの
絵を描いたら、誰かに見せたいと思う方が多いんじゃないでしょうか?
しかし、ネットで適当に検索した画像をトレス・模写→SNSなどにアップしたら、訴えられたり、炎上する可能性もあります。
安心して、資料を使うためにはトレス・模写OKな資料(フリー素材含む)を使うこと。ほか自撮りなども。
あと、資料を利用したイラストを商用化する場合は、利用規約をしっかり確認しましょう。
※商用(商用利用)OKまたは不可→自分以外が作った資料等を使って作った作品を販売したり、動画やブログなどのコンテンツに自身の作品を使い収入を得ることがOKまたは不可
模写・トレス・SNSなどにアップはOKだけど、「非商用利用のみ」という作画資料本もありますのでお気をつけください。
オススメは、商用・トレス・模写OKな作画資料です。
個人的にほしい作画資料(媒体)
Twitterでも何度かつぶやいていたんですが‥
「作画に使えるプロが撮影した動画資料」
写真資料なら枚数も少ないし、お気に入りの構図が見つけづらいですが、動画なら何千枚の中からコマ再生して構図を選べます。
プロが撮影したものならより◎。
そのことに気づいてから、自撮り資料を動画にしてみたりもしています(^^)没資料が減って便利です。
プロカメラマンさんやコスプレイヤーさんには、ぜひ動画の作画用資料を作っていただきたいです。
全国の絵師が待っています(^^)
まとめ:商用OKな作画資料がもっとほしい
・資料を買うときは、入手しづらい衣装やアイテムが載っているものがオススメ
・入手しやすいものは自撮り、フリー素材を使う
・資料の利用規約に気を付ける(商用OKか?模写、トレスOKか?)
・作画につかえる「動画」資料を切望
Amazonなどで検索してみると、写真+商用OK・模写・トレスOKな作画に使える資料が少ないように感じます。
有料でも欲しい絵師さんはいっぱいいるので、もっと増えるといいなと思っています。
おもえば‥いまの時代だと資料の用意がAIに代わる可能性もありますね~
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